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- expanded journal -

2010/01/05
全国のド M なメガネ紳士とオシリスキーが狂喜乱舞したと言われるベヨネッタですが, 一通りの要素は触れられたと思うので感想文を書いてみたりとか。 対象は Xbox 360版。 PS 3版は見たことがないので語れません。 大筋では同じだと思いますが。 現時点での総プレイ時間は約 60時間, 実績は全て解除済みです。

あくまで 「個人的感想」 であって批評でも報告でもオススメでもないのでそこのところは注意願います。

総合的な何か
さて, ゲームとしてはほぼ一本道のフィールドを進んで邪魔する敵を薙ぎ倒しつつ, チャプター区切りを目指すという流れになります。 ストーリー分岐も小難しい謎解きもなく, アクションの合間合間にムービーシーンやミニゲームを挟みつつ進行します。 構成としては往年のベルトスクロールアクションを, ベルト状の 2D フィールドから 3D にして各軸方向に拡張した感じでしょうか。

ゲーム全体として難易度はかなり高めだと思います。 初回は難易度ノーマルをプレイしてクリアまでに 10時間以上掛かってますが, 最後のリザルト画面での総合クリアタイムが 6時間弱だったので, 4時間以上を余分 (コンティニューによる再挑戦) に費やしたということになります。 アクションゲームが特に苦手というわけではないのですが・・・。 ただし単なるマニア向け高難度ゲームというわけではなく, イージー以下のモードであればかなりサクサクと進行することができます。 その上, 初心者救済措置としてのオートマチックモードのクオリティが非常に高いので, クリアするだけなら難易度を下げてイージーオートマチックを使えばとても簡単です。 なお後述しますがオートマチックにもある程度の限界があるようです。 ノーマル以上の難易度でもオートマチックを使うことができますが, 使うとコンボ評価が半減するため, ステージクリア時の総合評価を上げるのが難しくなります。 楽して高評価は取り難い (不可能ではなさそうですが) ということでしょう。
また全体的に状況説明が不足しているのが高難易度化に拍車を掛けている印象です。 攻略法を見つけるのもゲームの楽しみというスタンスなので苦にはなりませんでしたが。 ただ難易度ノーマル以上になると, クイックタイムイベントに失敗すると即ゲームオーバーになることが多いので, そこはもう少し時間を長く取る, ダメージを受けるだけにするといった配慮が欲しいと感じました。

こういったゲームのお約束みたいなもんでしょうか, ゲーム中のステージを丸々使ったミニゲームが二つ存在しています。 どちらもセガの過去作品ファンにとってはたまらないかもしれません。 どっちも色々と仕掛けがあって面白いのは確かですが, ちょっとステージが長いのが個人的にはマイナスポイント。 更にミニゲーム後に同一チャプターで通常戦闘が入るのも頂けません。 ただでさえ長いステージなので, ミニゲーム単品でチャプターを構成するか, 通常戦闘を入れるならミニゲームの尺を削るかして欲しかったところです。

ゲームのキモ, アクション
ゲーム中最も多くの時間を過ごす戦闘シーンでは, ボス級の敵を除いて一対多の状況での乱戦が基本となります。 しかも一回攻撃を食らうとそのまま連続攻撃を食らって終わる傾向があるので, RT を押すことで出る回避アクションをうまく使って攻撃を避けることが重要です。 それと同時に, 多数の敵から袋叩きにされないような位置取りも必要です。 ここら辺はアクションゲーム好きであれば経験として会得しているかと思いますが。
そのような状況下での戦闘ですので, はじめのうちはゴチャついていて状況がつかめないことが多々ありましたが, 上記の回避アクション中はほぼ無敵状態ですし, キャラクター毎の小さな動きではなく, 画面上に発生するエフェクトで状況判断ができるようになると無駄な被弾が減ってきます。 また敵の攻撃をタイミング良く回避すると画面が暗転して敵の動きがスローに, 自分は通常通りに動けるウィッチタイムというボーナスタイムが発動し, 発動後の数秒間は一方的に攻撃することが可能になります。 基本的には使用回数の制限も消費するものも無いうえ, どうも周囲一定範囲内に敵の攻撃判定がある状態で回避すれば OK っぽいので, やや遅めに回避アクションを取るよう心がけていればかなりの回数発動します。 そのため適当に攻撃しながら立ち位置を調整しつつ敵の攻撃を待ち, それをギリギリで回避してウィッチタイム発動。 ウィッチタイムの発動中に徹底的に攻撃を加える, というのが一般的な攻め方になるかと思われます。 ただし回避動作だけを出し続けることができないように, 連続で回避を続けると一定回数で隙が大きな動作が勝手に出るようになっていることと, 一部に攻撃を避けてもウィッチタイムが発動しない敵が存在することに注意が必要です。 また最高難易度では敵の攻撃を回避してもウィッチタイムが発動しません。

連続技(コンボ)は無駄に思えるほど豊富に分岐が用意されていて, 適当にボタンを連打していても色々と繋がりますが, 敵の攻撃が激しく回避が多くなるのでどうしても途切れがちです。 しかしコンボはウィケッドウィーブ (デカい手足で攻撃するアレ) まで出し切ってようやくまともな威力なので, 回避でコンボが途切れるといつまでたっても有効打が与えられない状態になります。 攻撃ボタンを押しっぱなしにしながら回避することで, コンボを途切れさせることなく回避するダッジオフセットというテクニックがあり, これでコンボを継続しつつ立ち位置を変えてウィケッドウィーブまで出す, というテクニックが使えるようになるとまたゲーム性が変わってくる印象です。 まあ慣れないうちは難しいですが, クリアに必須のテクニックというわけではないのでできなくても何とかなります。 逆に高評価を狙う場合にはダッジオフセットでコンボを繋ぐことに加えて, 同じコンボを連続で出さないようにする必要があるようです。

オートマチックモードなら上記の難易度的なものは全く気にならなくなります。 オートマチックの名にふさわしく, 間合い調整はおろか空中の敵に対する高さ合わせも含めて自動的に連続技を決めてくれます。 その上敵の攻撃が当たりそうなら同じ操作で回避動作も行ってくれます。 それでいて操作は簡単, パンチボタンをタイミング良く押すだけ (連打でも OK ) です。 オカンモード (オカンでもプレイできるモード) の名は伊達じゃないというのは確かです。
ただしそんなオートマチックにも如何ともし難い点があります。 まず爪系の武器 (ドゥルガー) を装備するとコンボのバリエーションがなくなって溜め攻撃を繰り返すようになってしまい, 全然スタイリッシュじゃなくなります。 また敵の種類に関係なく接近戦を挑む点も注意が必要です。 一部のステージでは体が炎に包まれた雑魚が出現するのですが, こいつらはそのまま接近戦をすると逆にダメージを受けてしまいます。 こいつらにダメージを与える為には銃器で撃つか, ウィッチタイム中に攻撃するか, ドゥルガー(炎)を装備するか, ウィケッドウィーブを当てるかする必要があるのですが, しかしゲーム中では説明が一切ありません。 オートマチックモードだと燃えてる相手でも平気で殴ろうとするので, そのまま何もできずにやられる可能性があると思われます。 ある程度ゲームをプレイしている人なら対処法を見つけることもできるでしょうが, ゲームに不慣れな人 (特に本当にオートマチックが必要な人) だとお手上げになるんじゃないでしょうか。

綺麗で当然? グラフィック
グラフィックはかなり綺麗というか手堅い仕上がりだと思います。
またゲームプレイ中はすべてのシーンがリアルタイムレンダリングのようです。 ただ止め絵を多用したデモシーンは手抜きと罵るか斬新と取るか微妙なところかと。 当然ながら激しく動くシーンも有るので個人的にはアリだとは思いますが。
またシーン中のポリゴン重ね合わせ部分が気になります。 具体的にはベヨネッタの前髪がオデコに埋もれていたり, 袖についてる髪が平気で体を貫通してたり, 追加衣装ですがスカート状の服を腕が突き抜けてたり, アプラウドの登場シーンで前垂れが体を貫通してたり。 通常のゲーム中やアクションシーンはともかくとして, 止め絵だとそこら辺がどうしても目立って見えてしまうので, 重ならないようなポーズにしたり見えないようにしたりといった対処をして欲しいもんです。

ゲーム中のカメラの動きは, 同様のフィールド型アクションゲームに比べてかなりマシになっている印象です。 ただ, カメラが壁にめり込まないように勝手に動くのはわかるんですが, 戦闘中にエリアの隅に移動したような時等は, 稀にですがカメラが接近しすぎてベヨネッタすら画面外に行ってしまい, かなり見難くなることがありました。 前述の回避性能の高さと回避後の反撃タイムが存在すること, キャラクターの細かいモーションよりも, 周囲で発生する派手なエフェクトが動作タイミングを計る主体になるため, 最悪キャラクターが見えない状態でも何とかなるのが救いです。

あとレバーニュートラル状態のベヨネッタ&ジャンヌの立ち方が, ものすごい胸を張ったと言うか上半身が反った姿勢なのと, 歩行時はセクシーにモンローウォークをしているのに, 走る時は外側に脚を蹴り出すようなモーションなのが気になります。 そしてプロポーションは恐らくモデル以上のものを誇っていると思うのですが, 身長の割に小さい頭と胴に細くて長い手足がちょっとアンバランスに見えます。 まあここら辺は個人の好みの問題になってくるような気もしますが, もう少し現実的な体型にしてもよかったのではと思います。

その他設定とか展開とか
ストーリーに関してはそれこそ好みの問題になります。 クリアしても世界の謎的なものは一切解明されないので, そういう方向を期待してると肩透かしを食らうかな, という印象。 また敵が黒幕とライバル以外全て異形のクリーチャーであるためか, 会話が殆ど無く展開がかなり強引です。 ボス系の敵とは軽い会話がありますが, 殆どが互いに一方的なセリフを言い合うだけで終わってしまうので。 まあこれは敵を人間にしてしまうと, 頭がもげたりとか五体がバラバラになったりという展開に持って行けないというのもあるので, ある意味仕方ないところだとは思いますが。

またベヨネッタのアクションについても, 四丁拳銃と各種体術 (そのまんま鉄山靠まである), ウィケッドウィーブにトーチャーアタックと魔獣召喚等々荒唐無稽なのが揃っているので, こういう架空武術を笑って許せるか, 現実的じゃないと叩くかでも好みが分かれそうです。

まとまってないけどまとめ
価格分のモトは十分に取れていたというのが最終的な感想です。
難易度と (主にネタ的な) 対象年齢が高めに設定されているので, 一見さんお断りかと思えばそうでもなく, オートマチックが本当にオートでスタイリッシュに戦ってくれるので, ストーリーだけ追っかけるのも意外と簡単です。 まあストーリーは有って無いようなものですが, お色気とアクションだけでも十分に楽しませていただきました。 あと過去作品や洋画からのオマージュも多いので, そこらへんも好みが分かれるところかと。 逆に言うとアクションゲーム嫌いは論外として, ちょっとしたエロやパロディ等を不快に感じるような人も, プレイするのは避けた方が心の平安の為には良いでしょう。 また全体を通してコミカルな内容で, お下品で, 無駄なアクションだらけというおバカなノリ (褒め言葉です) で進行するので, このノリについていけないと逆に白けるかもしれません。

気になるところばかりで良いところを挙げていないような気もしますが, ここに挙げていない部分は個人的には満足の行くデキだったということになります。 ぶっちゃけた話買った直後から暫くは毎日のようにプレイを続けて, 一気に全実績解除までやってるので個人的評価がかなり高いのは確かです。 ゲーム好きとは言えサラリーマンが余暇を 60時間つぎ込んで後悔してないし。

以上, そういった訳で感想文でした。