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2012/11/16
『究極超人あ〜る』と言えば『機動警察パトレイバー』『鉄腕バーディー』『じゃじゃ馬グルーミン★UP!』で有名なゆうきまさみ氏原作の学園ものギャグ漫画で、 週刊少年サンデーで1985年から連載されていた作品。 まあ細かいことはWikipediaでも見てもらうとして、 去る2012年11月5日発売の週刊ビッグコミックスピリッツ49号に読み切り短編が掲載されたらしいです。 何故に「らしい」かと言えば入手することができなかったからなわけですが(作品自体は来年単行本で出るらしい)、 その話で無駄に高まってしまったあ〜る熱を排出するために割と手軽に行けそうなOVAの目的地「飯田線伊那市駅」へ行って来た、 とまあそういうわけです。

『あ〜る』のOVAが発売されたのは1991年なんで実に20年以上前ということになるわけですが、 OVAが発売されたことで実際に現地を訪れるファンが相当数いたようで、 近年の「聖地巡礼」のはしりと言ってもいいんじゃないかなーと思わなくもないわけであります。

OVAに出てくるルートは電車で東京駅を出発して熱海、 伊東、 下田、 石廊崎、 修善寺、 三島、 豊橋から飯田線で伊那市までという道程。 原作を読んでいた人なら予想するまでもないことですが、 何事も無く終わるはずがないのが光画部撮影旅行。 初日から山道で遭難しかかったりするわけですが細かいところはOVAを見てください。

さて、 本気でやるんであれば東京駅を出発して熱海経由、 豊川稲荷に瓦を奉納して行くのが筋なんでしょうが思いつき企画な上に時間も無いので、 二日目のハイライトである下山村駅・伊那上郷駅と田切駅、 そして終点伊那市駅を巡ってこようと、 そういうわけであります。

光画部 旅のしおり

さてなぜ下山村駅・伊那上郷駅かと言えば、 作品中でも上の“旅のしおり”の絵が挿入されますが、 下山村駅から伊那上郷駅までの区間で大きく湾曲した飯田線のルートを逆手に取り、 下山村駅で下車して5駅先の伊那上郷駅まで走り、 先程まで乗っていた(下山村駅で降りた)電車に再び乗車するという「下山ダッシュ」が行われるからです。
しおりに書かれている略図をGoogle Mapsで確認するとこんな感じに。

Ωカーブ

画像では赤線で強調してありますが、 この区間の線路は市街地を大きく迂回する形になっています。 更に飯田線はもともと巡航速度が遅い上に駅間が短いため駅の数が多く、 この区間の所要時間は短いもので13分、 長いものだと20分以上かかるものもあるわけです。 電車だと約6kmの区間ですが徒歩ルートだと約2kmで済むため、 この区間を徒歩(ダッシュ)でショートカットしてくれようという、 そういう話なのです。 もっとも元は電車に乗り遅れた学生が必要に駆られて走ったらしいですが。
ただ実際にはこれ下山村駅の標高が427m、 伊那上郷駅の標高が500mということで高低差が73mあり、 地図の真ん中あたりを流れる川からはずっと上り坂になるので、 数値以上にキツい挑戦なんですがね。 この高低差があるので逆向きであればほぼ下り坂となり、 若干楽になるようです。
高校時代にチャレンジした時は無事勝利しましたが、 さすがに今それをやる体力は無いので今回は写真だけです。

当日は天気が良すぎるくらいに良く、 まさに雲ひとつ無い青空。
なお写真はクリックでフルサイズのものが別窓で表示されます。

雲一つ無い

そんな中を自前の車でまずは下山村駅へ。

下山村駅看板

ここはOVAの中でも構内の描写が殆ど無いのでまあ辿り着いた証拠程度に。

下山ダッシュ開始

こんな感じで乗って来た電車を写真に収めるシーンがあるわけですが、 何せ一時間に一本程度しか通らないのが基本ダイヤの飯田線。 同じような写真を撮影しようと思ったら綿密な事前計画、 もしくは最大一時間程度を何も無い駅構内で待つだけの余裕が必要です。 さすがにそんな余裕は(主に時間的に)無いというわけでホームの写真でも。

下山村駅ホーム

OVAでは電車側のメンバーが飯田駅停車中にスタンプ押したり缶ジュース買ったりするシーンがちょっとだけあるんですが、 飯田駅は駅舎が改築されててOVA当時の面影が全く無かったのでスルー。 今にして思えば比較用の写真くらい撮っておけば良かったかなと思わなくもないですが。
ダッシュの道中も見どころがあるわけではないのでそのまま下山ダッシュ目的地伊那上郷駅へ。 もう少し山の中を通るルートだったりすれば風景を見たりするのもいいんでしょうが、 なにせ市街地を突っ切るだけなので見て面白いものは何も無いという状態。

てなわけで伊那上郷駅到着。 こちらも描写が少ないんで作中の駅看板とか。

伊那上郷駅看板(OVA)


伊那上郷駅看板(リアル)

むむ。 看板が新しくなっていてデザインが変わってしまっているのと、 旧上郷町が飯田市と合併したということで表記されてる地名も違っちゃってるなー。 まあ20年以上前の作品なので仕方ないですね。
OVAではダッシュを命じられた3人(あ〜る・あさの・きしだ)がぎりぎりで到着します。

下山ダッシュ終了

伊那上郷駅ホーム

実際Google Mapsだと駅間は約2.1km、 電車が該当区間を通過するのを最短の13分とすると人間側に必要な速度は分速約162m/m、 時速に直すと約9.72km/hですから結構な速度が必要です。 しかも途中からほぼ上り坂というコース状況を考えると割と理不尽な難易度な気がします。 というか上で「風景を見たりするのも」とか書きましたが多分そんな余裕ないですね。

そしてお次は劇中だと山田さん温泉のある田切駅。 ここら辺に天然温泉があるかどうかまでは調べきれませんでしたが、 あ〜るの作中ではここ田切駅が山田さん温泉の最寄り駅ということになっています。

田切駅看板

OVAでは伊那市駅に向かう途中に鳥坂センパイの「降りるぞ」というセリフに従ってここで降りてしまい、 次の電車を待っていたのではタイムリミットに間に合わないという流れで、 轟天号に無理やり全員を乗せて伊那市に向かうというストーリーになっています(地味にネタバレ)。
そして何故か写される切符回収ボックス。

切符回収ボックス(OVA)

切符回収ボックス(リアル)

さんごがトイレに行くために駆け下りた階段。

田切駅階段(OVA)

田切駅階段(リアル)

鳥坂センパイとあ〜るが轟天号を改造していた駐車場側から駅を見る。

田切駅を下から(リアル)

手前に写ってるのがさんごが行こうとしていたトイレですな。 っていうかさんご、 トイレに来たはずなのにそのまま用を足さずに轟天号に乗って、 最後の伊那市駅で西園寺ツーリストの入り口ぶち破るまでそのまま乗ってたんだけど、 大丈夫だったんでしょうか?(何が)

ちなみにこれ駐車場側からだと線路を挟んでホームがあるというレイアウトになっています。

田切駅を下から(OVA)

ですので実際に画像のようにホーム側から見降ろしても、 駐車場の様子は分からないんですよね。

んでもって轟天号が出て行った坂道。

駅から国道へ(OVA)

駅から国道へ(リアル)

ここで光画部一行は国道153号線に出ているので、 後はしいちゃんの案内に従ってそのまま北上すれば伊那市駅に辿り着くことができたはずなんですが、 OVAではこの後角に差し掛かる度に曲がろうとするあ〜る&鳥坂センパイのせいで時間が足りなくなるというハプニング。 山道を通りながら「高遠にはまんじゅうと城跡しかないぞ」とか「伊那は西だ」というセリフが出ているので、 天竜川の東側の山道を通ったんだと思うんですが、 なんか高速道路を通ってるようなシーンもあるんですよね。 いったいどういうルートだったんだろう。

さて、 再度Google Mapsによれば田切駅から伊那市駅まではおよそ17kmです。 10人乗りでトラックをぶち抜くあ〜るの脚力をもってすれば一時間で伊那市駅なんて余裕のはずなんですが。 まあそこが光画部らしいところではあります。
ともあれここがツアー最終目的地の伊那市駅。

伊那市駅(OVA)

伊那市駅(リアル)

そして最後に轟天号が現れる方向を見るとこんな感じ。

伊那市駅前(OVA)

伊那市駅前(リアル)

駅から南へ少し行ったところに、 西園寺と鰯水が立っていた西園寺ツーリストのモデルであろうと思われる旅行代理店の店舗があったのですが、 劇中と立地が違うように見えるのと特定店舗を出すのがアレな感じなので写真は無しで。
そういえばOVAだとタイムリミットが午後6時で到着直前に真っ赤な夕焼けになってるんだけど、 夏の撮影旅行のはずなので本当は6時じゃまだ明るいんだよね。 というのが少し気になってみたり。

こうして見てみると結構細かいところまで書いてあるなあというのが印象ですね。 勿論アニメ化するために簡略化や変更されてるところは沢山あるけども。 あとはまあDVDで事前に見直してから行ったものの構図を良く覚えてなかったために、 比較写真になってないところだらけなのがアレなので、 機会があったらもう少しきちんと比較できるような写真を改めて撮りたいところ。 ちなみに暖かい季節なら自転車で通るのもいいかもしれないですな。 さすがに光画部よろしく10人乗りとかは無理ですが。

てなわけで『究極超人あ〜る』OVAの撮影旅行ルートのを少しだけ巡るプチツアーはこれにて終了。
なお撮影は2012年11月16日に行いました。